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武士の家計簿

武士の家計簿
2010年 / 2時間09分 / ビスタ
  • 監督:
  • 森田芳光
  • 出演:
  • 堺 雅人 仲間由紀恵 松坂慶子 中村雅俊 
    西村雅彦 草笛光子
  • カテゴリー:オススメ映画

解説

原作は、武士の家計簿「金沢藩士猪山家文書」から幕末の武士の生活を生き生きと読み解いた磯田道史著『武士の家計簿「加賀藩御算用者」の幕末維新』(新潮新書刊)。

監督は常に時代を様々な角度から切り取り、家族の在り方を描いてきた森田芳光。そして見栄や建前を捨て実直に生きる主人公・猪山直之にNHK大河ドラマ「篤姫」の魅力的な家定役で話題をさらった堺雅人。直之を支える献身的な賢妻・お駒に「功名が辻」の武将・山内一豊の妻・千代役で芯の強い女性を見事に演じた実力は女優の仲間由紀恵。そして、松坂慶子、中村雅俊、草笛光子、西村雅彦らが勢ぞろいした。

 

物語

古書店で偶然発見された家計簿、それは国史研究の通念を覆す大発見となった。日々の買い物、親戚付き合い、子供の養育費、冠婚葬祭―家計簿から鮮やかによみがえる、下級武士一家の暮らしぶり。この家計簿をつけた武士、猪山直之が本作の主人公である。

代々加賀藩の御算用者(経理係)として仕えた猪山家の跡取り息子として、家業のそろばんの腕を磨き、才能を買われて出世する。しかし、当時の武家の慣習によって出世する度に出費が増え続け、ついには家計が窮地にあることを知った直之は、ある ” 家計立て直し計画 ” を宣言する。それは、家財を売り払い、家族全員で質素倹約して膨大な借金の返済に充てることだった。体面を重んじる武士の世にあって、世間の嘲笑を浴びながらも、知恵と工夫で日々の暮らしを前向きに乗り越えようとする猪山家の人々。見栄や世間体を捨てても直之が守りたかったもの、そしてわが子に伝えようとした思いとは―。

本作は、激動の時代を世間体や時流に惑わされることなく、つつましくも堅実に生きた猪山家三世代にわたる親子の絆と家族愛を描いた物語である。

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